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防火シャッターの仕組みと設置基準|安全のために知っておきたい復旧方法・点検義務も紹介
- シャッター修理の豆知識
- 更新日:2025/10/07
シャッターは防犯や防災など、住宅の安全を確保する役割があります。火災時の炎や煙を最小限に食い止めて建物と人命の安全を守るためには、防火シャッターの設置が必要です。
この記事では防火シャッターの仕組みと設置基準、緊急時の復旧方法を紹介します。
防火シャッターを設置するときは、日本シャッターメンテナンスにお任せください。累計10,000件以上の施工実績を有しており、希望に沿ったシャッターをご提案します。
当社では、無料で出張や設置の見積もりを実施中です。まずは気軽にお問い合わせください。
防火シャッターとは?火災時の役割と火災時の役割と設置の目的を解説
防火シャッターとは、火災時の炎や煙の広がりを防ぐ防災設備です。煙または熱を感知すると、自動的に防火シャッターが降下します。建物内外で火災が起きた場合の延焼防止や、避難時間の確保が主な役割です。
防火シャッターは、建築基準法の防火区画に設置されるケースが多くあります。防火区画は建築基準法によって定められた、火災の拡大を阻止するために設けられた区画です。
ショッピングモールや劇場、病院など人が多く集まる施設に設置されています。
防火シャッターは開閉機(モーター)や遮煙装置、温度ヒューズ装置など複数の部材で構成されたものです。人や物が挟まらないようにする、障害物感知装置や急降下防止装置なども使用されています。
防火シャッターの仕組み|電動式・手動式の操作方法の違いも解説
防火シャッターは自動で閉鎖する電動式と、手動で操作する手動式の2種類です。一般的には電動式が主流で、手動式から切り替えるケースもあります。
- 電動式
- 手動式
電動式
電動式の防火シャッターが自動閉鎖する仕組みには、大きく5つのステップがあります。火災感知後すぐに起動するため、避難時間の確保が可能です。
- 感知器が熱または煙を感知
- 感知器からの火災信号を防災盤が受信
- 起動信号を自動閉鎖装置に送信
- 自動閉鎖装置が作動
- 開閉機のブレーキが解放されて自動で降下する
火災報知器や煙感知器が作動すると、火災信号を防災盤に送信します。火災信号を受信した防災盤は、自動閉鎖装置へ起動信号を送ります。開閉機のブレーキが解放されて、シャッターが降下する仕組みです。
感知器が反応せずシャッターが下りない場合は、非常ボタンを押します。非常ボタンを押すとブレーキが解放されて、自動で降下します。
手動式
手動式の防火シャッターが降下する仕組みは、大きく2つのステップがあります。導入コストが電動式より低いため、費用が気になる方も導入しやすいです。
- 手動閉鎖装置の非常ボタンを押す
- シャッターが自重で降下する
シャッターを降下させるには、近くに設置された手動閉鎖装置の非常ボタンを押しましょう。非常ボタンは樹脂カバーで覆われているため、突き破る程度の強い力で押してください。
非常ボタンを押すとシャッターのブレーキが解放されて、自重で降下します。重力で自然と降下するため、女性や高齢者など、力の弱い方も簡単に操作できます。
防火シャッターの設置基準|建築基準法と消防法の違いも解説
防火シャッターの設置基準は、建築基準法で定められています。設置が義務付けられているのは、以下の条件に該当する場所です。お住まいが条件に該当する場合は、防火シャッターの設置を検討してください。
- 外壁の開口部で延焼のおそれのある部分
- 防火区画の開口部
耐火建築物・準耐火建築物や防火地域・準防火地域の建物などで、外壁で延焼のおそれがある部分や防火区画の開口部には防火シャッターの設置が求められます。
階段や吹き抜け、エレベーターなどの壁穴区画は火災時の火や煙が侵入しやすく他エリアに広がるリスクがあります。火や煙の経路を塞ぐために、壁穴区画に防火シャッターの設置が必要です。
建築基準法と消防法はどちらも人命や建物など、大切な資産を守るものですが目的が異なります。建築基準法の目的はすべての建物の構造や設備、用途の基準を設けることであり、消防法は火災・災害の防止や消火設備を設置することです。
防火シャッターの価格と設置費用の相場はいくら?
防火シャッターの設置にかかる費用相場は、200,000〜600,000円です。人命と資産を守る高度な安全設備のため、一般的なシャッターよりは高額になります。
防火シャッターの設置費用は、シャッターのサイズや素材、機能によって多少変動します。設置環境によっては追加工事が必要で、さらに高額になる場合もあります。
防火シャッターの設置を検討しているなら、日本シャッターメンテナンスまでご相談ください。企業努力によってコストを削減しており、相場より安く提供しております。相見積もりにも対応しているので、迷っている方はまず一度ご連絡ください。
防火シャッターは後付けできる?既存の建物に設置する費用感も紹介
結論、防火シャッターは後付けできます。シャッターの後付けは窓ガラスの保護や防災、防犯対策としても効果的です。
電動式の防火シャッターの後付けにかかる費用は、150,000~200,000円程度です。追加工事が必要な場合は、別途費用がかかります。後付けでもメーカー保証は付くので、万が一トラブルが起きても安心です。
ただし、集合住宅への防火シャッターの後付けは、オーナーまたは管理会社の許可取りが必要です。勝手な設置工事はトラブルにつながるため、必ず確認してください。
>防火シャッターの後付けは建物の構造や設置スペース、窓の大きさなどによって設置可能なものが限られます。機器の選択肢が限られる場合があるため、求める機能やデザインを絞っておくのがおすすめです。
誤作動・停電・火災時の防火シャッターの復旧方法
防火シャッターは、誤作動や停電・火災などのトラブルで動かなくなる場合があります。不具合が起きたまま放置すると、実際に火災が発生したとき役に立ちません。
防火シャッターに不具合やトラブルが起きても早急に対処できるように、復旧方法を前もって把握しておくと安心です。
- 誤作動で閉まったまま戻らない場合
- 停電・火災などのトラブルで動かない場合
誤作動で閉まったまま戻らない場合
防火シャッターが上がらない場合は、電源関係または機器本体の不具合が考えられます。
- 電源が入っていない
- スラットやガイドレールの歪みまたは錆び
- スプリング・シャフトの破損
リモコンの電池切れや配線トラブル、漏電などが起きているとシャッターは上がりません。電池の入れ替えや配線の状態確認、ブレーカーが起きていないかをチェックします。
スラット(シャッターの面部分)やガイドレールの歪み・錆びが酷いと、巻き上げられません。状態の調整や汚れの除去を行っても動かない場合は、交換が必要です。
スプリング・シャフトは、シャッターを巻き上げる部分です。外部刺激による破損で不具合が起きると、正常に動きません。油をさしても動かないときは、交換が求められます。
停電・火災などのトラブルで動かない場合
停電や火災などのトラブルで防火シャッターが動かない場合、電力または配線関係の問題が疑われます。
- 電気の供給がない
- 配線の断線
- 漏電
電動式シャッターは電力を利用しているため、電気の供給がないと動きません。停電または火災で電気が止まったときは、手動操作に切り替えます。ポータブル電源を用意しておけば、停電時にもすぐに電力を供給できて便利です。
火災の影響で配線の断線や漏電が起きていると、開閉器が作動しません。自力での復旧は難しいため、専門の業者に配線の修理を依頼する必要があります。無理な操作は故障や事故につながる恐れがあるため、注意が必要です。
防火シャッターの定期点検は義務!点検の種類・頻度・罰則を解説
防火シャッターの点検は、建築基準法第12条で定められている義務です。建築基準法の改正で、2016年6月より定期点検と報告が義務付けられました。
防火シャッターの点検を行うのは、一級・二級建築士または防火設備検査員です。建物の持ち主による自己流の点検は、認められません。
定期点検を怠ると、1,000,000円以下の罰金や是正命令が科せられます。是正命令に違反した場合は、3年以下の懲役または3,000,000円以下の罰金に処されます。
重大な事故につながる恐れがあるため、適切な頻度での点検は必須です。防火シャッターの定期点検には、大きく4つの種類があります。
- 連動制御設備点検
- 保守点検
- 検査点検
- 総合連動点検
連動制御設備点検
連動制御設備点検では感知器や連動制御器、閉鎖装置などに不備がないかをチェックします。作動信号や連動機能の確認が、主な点検内容です。
自動閉鎖装置は、実際に動かして動きに不具合がないかを確認します。問題がある場合は、すぐに修理または部品の交換が必要です。
防火シャッターは複数の機器が連動して、動いています。連動制御が上手く起動しないと、シャッターは降りません。万が一のときに火や煙を遮断できないので、必ず定期的な点検を行いましょう。
保守点検
保守点検では、防火シャッターの機能に不具合がないかを確認します。点検は開閉の動作・速度やスラット・吊り元の確認など、シャッター全体にわたって実施されます。
開閉動作が上手く動かない、閉まる速度が遅すぎる場合は問題が発生している状態です。機器の調整または油の追加を行って、正常な状態に戻す必要があります。
保守点検を担当するのは、防火シャッター・ドア保守点検の専門技術者です。自己流での確認は認められず、防火シャッターの専門家が担当します。
検査点検
検査点検では、防火シャッターの外観をチェックします。スラット(シャッターの面の部分)の歪みや錆び、破損、開閉動作の確認などが主な点検内容です。
外部からの刺激や経年劣化などで、スラットに歪みや錆びが生じる場合があります。検査点検をして状態を確認して、調整または汚れの除去を行いましょう。あまりに状態が酷い場合には、交換が求められます。
スラットの歪みや錆びは、開閉時の異音やガイドレールの歪みにもつながります。放置せず、定期的な点検でメンテナンスするのが大切です。
総合連動点検
総合連動点検では、実際に感知器を作動させてシャッターの閉鎖から復帰までを行います。総合的に動作を確認して、問題があれば状態に応じて点検・修理します。
一つひとつの動作に問題がなくても、連動が上手くいかないと火や煙を防げません。1年に1回程度の定期的な点検を実施して、全体的な動作に問題がないかをチェックするのが大切です。
総合連動点検は、防火シャッター・ドア保守点検専門技術者と消防関係点検有識者が担当します。
防火シャッターに関してよくある質問
防火シャッターに関して、よくある2つの質問に回答します。防火シャッターの設置を後悔なく進めるには、不安や疑問点を事前に払しょくしておくのが大切です。
- 防火シャッターと防火戸・防煙シャッターの違いとは?
- 防火シャッターは個人住宅にも必要?
疑問が解消されない場合は、プロに直接相談するのが確実です。
防火シャッターと防火戸・防煙シャッターの違いとは?
防火シャッターと防火戸・防煙シャッターは、役割と形状が異なります。防火シャッターは、火災時の火や煙の拡散を防ぐものです。商業施設の広間や駅の通路など、大きな開口部を塞ぐのに適しています。
- 防火シャッター:火や煙の拡散・延焼を防ぐ
- 防火戸:火の侵入や延焼を防ぐ
- 防煙シャッター:煙の拡散を防止する
防火戸は、火災による火の侵入・炎症を防止する扉です。階段や部屋の出入口など、小さい開口部を塞ぐために設置されています。
防煙シャッターは、火災時の有害な煙が広がるのを防ぎます。煙の発生を感知または手動操作で、シャッターが下降する仕組みです。
防火シャッターは個人住宅にも必要?
建築基準法で定められた防火地域または準防火地域内にある建物の場合、延焼する恐れがある窓には防火シャッターを設置する必要があります。必要とされる防火性能には地域によって違いがあるため、詳細を確認したうえで適切な設備を導入するのが大切です。
設置義務がない住宅でも、居住状況によっては導入の検討が求められます。例えば、火災が起きたとき大きな被害につながるリスクがある住宅密集地や、道路が狭く救急・消火活動が厳しい地域などです。
防火シャッターを設置していざという時に備えましょう
防火シャッターは、火災時の炎や煙から建物と人命を守るために役立ちます。相場を確認しつつ、良心的な価格で提供する業者を選択して設置するのが大切です。
防火シャッターの設置後は、定期的な点検が欠かせません。定期点検を怠ると罰金刑が科せられる場合があるため、注意が必要です。
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