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シャッターの寿命は何年?種類ごとの寿命と延命する取り扱い方も紹介

シャッター修理の豆知識
更新日:2025/10/07

「シャッターの動きがスムーズでなくなった」
「シャッターボックスの中から異音がする」
「シャッターを上げるのが重くなった」

こういった不具合が見られる場合、シャッターの寿命が来てしまったのかもしれません。安全性を確保するためにも、早急に原因を見つけて対処することが求められるでしょう。

ここではシャッターの寿命について、シャッターの種類毎に解説しています。シャッターの寿命を延ばすメンテナンス方法も記載しているので、シャッターの交換やシャッターをできるだけ長く使用したい方は、ぜひ参考にしてください。

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【種類別】シャッターの寿命と耐用年数を一覧で紹介

先の解説通り、メーカーによってシャッターの寿命は公開されています。各種データを引用すると、シャッターのサイズや種類によって、下記のようにシャッターの寿命は定められています。

シャッターの種類 設計耐用年数(寿命の目安) 設計耐用回数(開閉回数の目安)
窓シャッター(手動) 10年 7,000回
軽量手動式シャッター 10年 5,000回
軽量電動式シャッター 10年 10,000回
重量手動式シャッター 15年 2,000回
重量電動式シャッター 15年 10,000回
高速シャッター 15年 10,000回
高頻度グリルシャッター 10年 30万回
高速高頻度シャッター 10年 30万回
ブロードシャッター 15年 10,000回

代表的な電動シャッターの寿命

電動シャッターにはいくつか種類があり、それぞれ寿命も異なります。例えば代表的な電動シャッターには、以下のものがあります。

電動シャッターの種類 平均的な寿命 耐久回数
軽量電動式 10年 10,000回程度
重量電動式 15年 10,000回程度

各種シャッターの寿命について確認し、どの程度の期間利用できるのか事前に把握しておくのがポイントです。以下では、軽量電動式シャッターと重量電動式シャッターの基本と寿命について解説します。

軽量電動式シャッター

軽量電動式シャッターとは、その名称通り軽い素材で製造された電動シャッターです。電動で駆動するため直接重さを感じる機会は少ないですが、万が一手動で動かす必要が出た場合にも対応しやすいのが特徴です。​​また、シャッタースラットが薄いため、防火用として使用することはできません。

軽量電動式シャッターは、住宅やマンションの駐車場、倉庫の間口などで使用されることが多いです。軽量電動式シャッターの寿命は10年、耐久回数は10,000回程度が目安です。

重量電動式シャッター

重量電動式シャッターとは、軽量シャッターよりもスラットが厚くなっていて、重さのある種類を指します。具体的には電動式で、かつシャッタースラットの厚みが1.6ミリ以上の場合、重量電動式シャッターに分類されます。一般的な重量電動式シャッターのスラットは板状となっていますが、中にはパイプでできたパイプシャッターと呼ばれる種類もあります。

重量電動式シャッターはビルや工場など、商用施設で使用されるケースが多いです。大規模な施設で採用されやすいことから、防火性などに優れているのも特徴です。重量電動式シャッターの寿命は15年程度、耐久回数は10,000回程度です。

電動シャッターの閉め方と手動で操作する方法【メーカー別・停電時緊急操作】

代表的な手動シャッターの寿命

手動シャッターにも複数の種類があります。それぞれに特徴・寿命の目安があります。いくつか種類があり、それらの寿命について説明します。

手動シャッターの種類 平均的な寿命 耐久回数
軽量手動式 10年 5,000回程度
重量手動式 15年 2,000回程度
雨戸・窓シャッター 10年 7,000回程度

軽量手動式シャッター

軽量手動式シャッターとは、簡単に動かせる軽さになっているシャッターです。スムーズな動きが可能なため、誰でも気軽に利用できる点が特徴です。軽量手動式シャッターに使用されるのは、スチール・アルミ・ステンレスといった軽量な素材です。取り付けも簡単なため、導入のしやすさもメリットになります。

一般的に軽量手動式シャッターは、住宅・店舗の窓といった、比較的狭い場所で使用されています。日常的に使うことを想定した場所では、軽量手動式シャッターが役立つでしょう。軽量手動式シャッターの寿命は10年、耐久回数は5,000回程度になります。

重量手動式シャッター

重量手動式シャッターとは、電動と同様に厚みが1.6ミリ以上のシャッタースラットが使用されているものを指します。防火シャッター・防煙シャッター・パイプシャッターなどの種類があり、建築基準法によって設置の条件等が定められています。その性質と重さから、主に商業施設や大規模商業施設で使用されています。

一般家庭等で重量手動式シャッターを使用する機会は少ないですが、防火・防炎目的で導入するケースも考えられます。ただし、コストが高いため経済的な負担が大きくなる点は注意が必要です。重量手動式シャッターの寿命は15年程度、耐久回数は2,000程度です。

雨戸・窓シャッター

雨戸や窓シャッターは、住宅の窓に取り付けられるタイプです。飛来物から窓ガラスを守ったり、外出・就寝時に不審者の侵入を阻止したりする目的で設置されます。

また、遮光・遮音や断熱の効果もあるため、住環境の快適性を向上させられる点も特徴です。

雨戸・窓シャッターは軽量なアルミやスチールで作られており、寿命の目安は約10年、設計上の耐用開閉回数は7,000回程度とされています。

ただし、常に雨風や紫外線にさらされているため、寿命いっぱいまで使用するには、定期的な清掃やメンテナンスが欠かせません。

なお、窓やガレージにシャッターの後付けを検討している方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

窓やガレージにシャッターを後付けしたい!費用や方法を紹介

 

国税庁が定めるシャッターの法定耐用年数とは?寿命との違いを紹介

シャッターの法定耐用年数は、基本的に建物として計上されることが法令で定められています。これはシャッターの規模によりますが、金属製の車1台分のシャッターなら、概ね19年〜22年が国が定めたシャッターの耐用年数となります。

この数字は実用の耐用年数ではなく、減価償却する際に「その年数で割った費用」を毎年経費に計上できるというものです。

電動シャッターも手動シャッターも、同様にこの耐用年数が適用されるので、減価償却が終わらないで交換にいたるケースは珍しくありません。詳しい数字は国税庁のホームページに記載されているので、参考にしてください。判断が難しい場合には、税理士さんに確認するのが確実です。

参考:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁

シャッターで早く寿命がくる箇所はどこ?

シャッターで早く寿命がくる箇所には、以下の部分が当てはまります。

  • モーターや制御盤
  • ドア・サッシ部、懸架部
  • スプリングシャフト(手動シャッター)

モーターや制御盤

シャッターは、それを動かす可動部分である軸部分・軸受部分・昇降機構などの寿命が早くに来るケースが多いです。つまり電動シャッターであれば、モーターか制御盤が該当します。シャッターの使用年数が重なっていくうちに、異音や開閉時に隙間が生じることや、部品の変形・損傷などが見られます。

耐用年数・耐用回数を超えたシャッターについては、点検結果に基づいた部品交換が必要です。また、災害などでシャッターが破損を起こし、故障した場合も同様です。

【図解】シャッターの構造と鍵の仕組み|各部位の機能・故障原因・対処方法も紹介

ドア・サッシ部、懸架部

ドア・サッシ部・懸架部に使われる部品も、摩耗が進みやすいので劣化が早いです。レールからシャッターが外れてしまうと、それだけで部分的に破損してしまいます。ガタガタとシャッターが音を立てて揺れるような場合、メンテナンスが必要だと考えておきましょう。

この変化はだいたい5年〜6年目にはあらわれますのが、使用年数で考えずに開閉時の違和感を感じる場合は点検を行いましょう。

シャッターがレールから外れた時の直し方についてわかりやすく解説

スプリングシャフト(手動シャッター)

手動シャッターの場合、スプリングシャフトは寿命がきやすい部分と言われています。一般にシャッターがおりている時間が長いほど、寿命は短くなるとされています。これは、シャッターがおりている状態が、最もスプリングに負荷をかけていることが理由です。

そのため、長期間シャッターを放置している場合、耐用年数未満でも部品交換が必要になることがあります。

シャッターのバネの外し方と自分で修理する危険性|依頼する費用や交換事例も紹介

寿命がきたシャッターの適切な交換タイミング

シャッターの交換時期は年数や使用回数だけでなく、状態を確認したうえで判断する必要があります。

「まだ使えるから大丈夫」と思っていても、交換すべきタイミングがきているケースも少なくありません。

たとえば、以下の条件に当てはまる場合は、シャッターの交換を検討するのが良いでしょう。

  • 設置から10年以上経っている
  • 不具合が複数にわたっている
  • 修理費用が交換費用の半額を超える

ここでは、寿命がきたシャッターの適切な交換タイミングを見極める基準を、シャッターのタイプ別に解説します。

電動シャッターの場合

結論から言うと、電動シャッターは駆動機構(モーター)が故障するまで、交換する必要がありません。手動シャッターと違い、シャッターを上げるのが経年で重くなるというデメリットがありませんので、基本的に全ての部品を寿命いっぱいまで使用できます。

そもそも電動シャッターは30万円を超える高額な商品ですので、制御盤の故障なども部品交換で対応する方が、コストパフォーマンスが良くなります。モーターが故障した場合も、全交換ではなくモーター交換だけで済む場合があるため、電動シャッターの交換時には慎重な判断が求められます。

古いシャッターの交換を行う際の費用と注意点

手動シャッターの場合

手動シャッターの場合、10年以上使用しており、スプリングシャフトの劣化が進んでいるのなら、交換タイミングと考えて良いでしょう。ただし、スラットや水切りに腐食がなく、これから10年程度の使用も問題なさそうだと判断できる場合には、スプリングシャフトのみの交換でも対応可能です。

また、単にシャッターを上げるのが重いという症状の場合、スプリングのまき直しを行うことで改善する見込みがあります。ただし、このまき直しは一つのスプリングシャフトに1回までの手段となっている点に注意が必要です。2回目以降はスプリングシャフトの劣化が進んでいるので、巻きなおす余地が残っていてもすぐにまた重くなってしまいます。

そのため2回目以降に関しては、交換を検討する必要があるでしょう。

シャッターを電動化したい!DIYと業者対応を比較

シャッターが寿命かなと思ったら一度専門業者へ相談しましょう

シャッターの動きが重い、異音がする、歪みが出ているなどの症状が現れたら、まずは専門業者に相談してみましょう。

不具合を放置しておくと、症状が悪化して修理費用が高額になったり、シャッターが突然動かなくなったりする危険性もあります。

また、無理にDIYで修理を進めると、スプリングが破断して重大な事故につながる可能性もあるため注意が必要です。

専門業者に点検を依頼すれば、簡単な調整や部品交換で済むのか、あるいは交換が必要なのかを、プロの目線で的確に判断してもらえます。

シャッターの点検・修理なら日本シャッターメンテナンスにお任せください。

経験豊富なスタッフが、お客様のシャッターの状態を丁寧に診断し、最適なご提案をさせていただきます。

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寿命が近づいたシャッターの修理・交換にかかる費用相場

寿命が近づいたシャッターの修理・交換にかかる費用相場は、以下のとおりです。

項目 費用相場
メンテナンス 5,000円~8,000円
スプリングシャフトの調整 10,000円~15,000円
スプリングシャフトの交換 65,000円~80,000円
スラットの寄れの調整 15,000円~30,000円
スラットの交換 1枚5,000円~
中柱の交換 15,000円~30,000円
シャッターの全交換 150,000円~

シャッターの寿命が近づくと、上げ下ろししにくい、異音が発生するなどの症状が現れます。

清掃やシリコンスプレーの注油で一時的に症状が改善するケースもありますが、基本的には専門業者による調整や部品交換が必要です。

なお、シャッターの修理費用をより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

シャッター修理の平均費用・相場について

シャッターの寿命を延ばす3つの方法

シャッターの寿命を伸ばす方法は、以下の通りです。

  • 定期的なメンテナンス
  • 日常の清掃作業
  • 適した頻度での開閉

定期的なメンテナンス

シャッターは、スラットとガイドレールの接触部や、スプリングシャフトなどに潤滑油を使用してパーツ毎の摩擦や錆を防いでいます。使用年数・回数が増えるほど潤滑油は消費されるため、段々と接触部が腐食して余計な摩擦が生じていきます。摩擦による劣化を防ぐためにも、定期的に潤滑油を補充しましょう。

ホームセンターで売っているクレ551のようなシリコンスプレーで結構ですので、半年に一度程度の頻度でガイドレールに使用してください。スプリングにもオイルをかけるのが理想ですが、シャッターボックスの中で一般の方が作業するのは非常に危険なため、避けるべきだといえます。

全体のメンテナンスをしたいとお考えでしたら、5年に一度の頻度でシャッター業者に頼むのも良いでしょう。メンテナンスの詳しい方法は、下記にまとめてありますのでこちらも参考にしてください。

シャッターの寿命が延びるメンテナンス方法を解説!

日常の清掃作業

シャッターの寿命を伸ばすには、日常の清掃作業も重要です。こまめにシャッターの周辺や本体を掃除し、汚れを落として清潔に保つことが、寿命を延長することにつながります。掃除を怠って汚れを放置していると、サビ等が発生して使用に支障が出る可能性があります。

結果的にシャッターの寿命が縮まり、大掛かりなメンテナンスが必要になるケースも懸念されるでしょう。シャッターを日常的に清掃する際には、まず水拭きをしてから乾拭きを行って汚れと水分を拭き取ります。簡単には取れない汚れが残っている場合には、洗剤を使用して時間をかけて掃除するのがおすすめです。

特にシャッターのガイドレール部分などは、汚れが溜まりやすいため、こまめな清掃が必要になるでしょう。

適した頻度での開閉

あまり知られていませんが、シャッターを長期間閉めた状態で放置すると、スプリングの劣化が早まります。手動シャッターと軽量電動シャッターは、スプリングの力を利用してシャッターの開け閉めを行うため、閉めた状態のスプリングはスラットによって引っ張られている状態で高い負荷がかかっています。

この状態で長期間放置すると、スプリングの巻きが甘くなり、シャッターを上げるとき大きな力が必要となってきます。シャッターのスプリングを休ませる意味でも、できれば1月に1回はシャッターを上げるようにしてください。

シャッターの寿命に耐用年数と耐用回数をもちいるのは、パーツの腐食以外にもこういった要素があるためです。

シャッターの寿命を理解して長持ちさせる扱い方を心がけましょう

シャッターの寿命は、一般的に10年~15年が目安とされていますが、これはあくまで適切なメンテナンスが行われていることが前提です。

シャッターを長く安全に使い続けるためには、日頃のメンテナンスや動きが悪くなった際の早めの対処が欠かせません。

動作が重かったり異音がしたりする場合は、寿命がきている可能性もあるため、大きなトラブルに発展する前に専門業者に相談しましょう。

専門業者に点検を依頼すれば部品交換で済むのか、あるいは交換が必要なのかを、プロの目線で的確に判断してもらえます。

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この記事の監修者

経歴

シャッター修理の経験は17年以上。大手シャッターメーカーで5年間の製造・施工を経験後、シャッター修理会社に転職。現在は関西地区のチームリーダーとしてシャッター修理工事の指揮を執る傍ら、WEB担当として技術情報の発信も行う。

実績

  • 独立後1000件以上の施工件数
  • 個人宅の窓シャッターから空港倉庫の大型シャッターまで幅広く経験

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