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手動シャッターが重い3つの原因と軽くする効果的な方法
- シャッター修理の豆知識
- 更新日:2021/11/12
- 手動シャッターが重い…
- シャッターの動きが悪い…
- シャッターが固くて動かない…
というような状況に悩まされていないでしょうか?
シャッターを使っているとどんなに丁寧に使っていても上記のような悩みは必ず訪れるものです。
そこで今回は「重いシャッターを軽くするには?」というテーマで日頃からできるメンテナンス方法についても解説をしていきます。ガレージや事務所などでも効果的ですし雨戸のシャッターでも使えるので是非参考にして頂ければと思います。
先に結論として対処法を紹介すると下記3つになります。
- シリコンスプレーやグリスなどで注油する
- バネ調整・スプリング調整する
- 修理業者に依頼をする
シャッターの動きが悪い原因によっても対処法が変わってくるので、どのような基準で対処法を選択すべきかも解説していくので一つ一つしっかり見ていきましょう。
ちなみにシャッターが重くなってからではなく日頃からメンテナンスとして実施しておくことでシャッターを長く使うことができますので、是非メンテナンス方法も参考にして頂ければと思います。
目次
手動シャッターが重い原因は大きく3つ
導入したばかりの時はスムーズに動き、音も静かなシャッターも、長年の使用により、シャッターが重たくなるだけではなく、「キーキー」というきしむ異音などの症状もあらわれます。
手動シャッターが重たくなることで、利用する人の利便性が低下するだけではなく、シャッターの目的である防犯性能の低下を招いてしまうことに繋がってしまいます。
シャッターが重くなるのは、3種類の原因が考えられますので、それぞれについてご紹介します。
手動シャッターが重い原因1.スプリングが劣化している
まず一つ目はスプリングの劣化です。
手動シャッターは昇降機構にバネ(スプリングシャフト)を使用しており、シャッターの開閉を繰り返すことで
- バネのテンションが緩む
- シャッターを引っ張る力が弱くなる
- 重く感じるようになる
という流れでシャッターが重くなります。
これはバネを使用している以上、避けられない問題で、早ければ5年程度で初期よりも重いと感じるでしょう。
手動シャッターが重い原因2.錆の発生及び潤滑油が不足している
2つ目の原因としては、金属部分の錆の発生や潤滑油の不足によるものです。
シャッターの潤滑油の不足により、シャッター板(スラット)がレール(ガイドレール)に触れるようになり、シャッター開閉時に「キーキー」という嫌な異音がするようになります。
また、錆が発生していることによって、可動部分の動きがスムーズに動かなくなり、シャッターが重くなってしまいます。
動かないシャッターを無理やり動かしてしまうとシャッターが破損してしまう可能性もあり、錆や潤滑油の不足は厄介です。
このようにシャッターが固くなったと感じる場合、錆による劣化と、シャッター板とガイドレールの隙間の潤滑が不十分という原因が考えられます
手動シャッターが重い原因3.シャッター板が何らかの原因で変形している
シャッターが重たい原因にはシャッター内部の原因だけではなく、外部的な要因も関係しています。
シャッター本来の目的は防犯の目的を持っていますが、雨風や何か物体の衝突などが原因で変形します。見た目以上に繊細であり、少しの衝撃を与えただけでも凹んでしまうなど、部分的に変形することや、内部の部品が破損してしまうなど、不具合が起きてしまいます。
変形によって開閉が困難になり、シャッターが重たいと感じるだけではなく、異音も大きくなる事が明らかになっています。
重いシャッターを軽くする方法1.錆対策
続いて重いシャッターを軽くする方法について見ていきますが、まずは錆対策を見ていきましょう。
シャッター板がスライドするシャッター板とガイドレールは、シャッターの負荷が強いだけではなく、シャッターの内部機構とは異なり、外の空気に触れている状態となっているため、乾燥や汚れ、雨、湿気などの影響を受け、潤滑が悪くなります。
シャッターを自分で上げられないほど重たいという場合は、迷わずプロの業者の方に相談しましょう。
ここで見るお手入れ次第では、より長くシャッターを利用することができますのでしっかりチェックしていきましょう。
シャッターの動きが悪い・重い時はシリコンスプレーで解決
シャッターをスライドさせる部分は、軸受と同じくらいシャッターからの負荷に耐えている場所です。
また、シャッターの内部機構とは異なり外気にさらされているため、乾燥や汚れが残りやすく、滑りが悪くなりやすくなっています。そのため、オイルを塗って潤滑させる必要があります。
グリスアップするためのオイルは様々なものがありますが、基本的にはシリコンスプレーがおすすめ、状況によっては他のタイプも使用できます。
- 外から見えない部品の錆びた部分:モリブデングリスなど質が良く使い勝手が良いもの
- ガイドレール:シリコンのもの
というような使いわけとなります。
基本的にどれもホームセンターに行くと大抵売られています。
注意点として、下記2点を抑えておきましょう。
- ガイドレールに粘り気の高い潤滑剤や溶剤(グリス、オイル)の多く含まれているスプレーで塗布すると、逆に砂ぼこりやゴミなどが付着しやすくなるので必ずシリコンタイプを使用しましょう。
- シリコンスプレーでフロア等には使わないようにしましょう。滑りが良くなりすぎてしまいます。
さらに用意すべきものとしては、バケツなどに入れた水と、布を2枚から3枚程度と、不要な歯ブラシなどもあると良いでしょう。
シャッターが重いときの正しい注油の仕方
注油の仕方としては基本的に下記の流れの通りに実施していきます。
- シャッターを全て上げておきガイドレールの中の異物や汚れを確認しておく。
- 布を1枚水につけた後に、固く絞ってガイドレール内の異物や汚れを拭き取る。
その際、隅の方は歯ブラシなどを使用すると便利です。 - もう1枚乾いた布にシリコンスプレーを吹きかけ、人差し指や中指にシリコンスプレーを吹きかけた布を巻きつけ、一緒にガイドレールのモヘヤ(毛の部分)の異物やゴミをふき取る。
- 指に巻き付けた布を、ガイドレールの溝全体をなぞるように吹く。
届かない部分は、安全に注意して脚立などを使用すると良いです。
※脚立がない場合、ガイドレールの上部へ直接シリコンスプレーを吹きかけても効果があります - 馴染ませるために、2回から3回シャッターを開閉する。
- シャッターに残ったはみ出た潤滑成分をふき取って完了。
※潤滑成分が残ると、掃除の跡や余分な光沢がついてしまいます。
上記のように錆びによりシャッターが重くなった時はシャッターとレールの接合部にシリコンスプレーを塗ることで改善する事ができます。
シャッター修理業者を呼んでももちろん対応してもらえますが、このくらいは自分で行った方がなにかとお得です。イメージとして、Youtubeにあるこちらの動画が非常に参考になります。
重いシャッターを軽くする方法2.スプリング調整
重いシャッターを軽くするための2つ目の方法はスプリング調整になります。
シャッターが重くなる原因の一つ目でスプリング劣化によりバネのテンションが緩み、シャッターを引き上げる力が弱くなるので重くなることがあると書きました。
その対処法となります。
- バネ調整
- バネ巻き
- 巻き上げ調整
ともいったりしますが、基本的にこのスプリング調整は素人がDIYでやろうとすると怪我や死亡事故にも繋がるため業者にお願いした方が良いです。
今回はこのような流れでスプリング調整ができるという基礎知識として紹介します。
- バネやシャフトなどにオイルを注油する。
- シャフトを工具で抑えつつ、両サイドのビスを外す。
- 工具でバネを巻いていく。
- 注油が足りていない部分に注油する。
流れとしてはこのように4ステップで実施することが可能ですが、大事なことなので繰り返すと素人の方は絶対にやらないでください。
重いシャッターを軽くする方法3.修理業者に依頼する
2つ目の方法で見て頂いたように注油で解決できないシャッターが重い状態の際は業者へ依頼する他ありません。
すでに決まっているシャッター修理業者があるならそちらに依頼しましょう。もしどこに頼んでいいか分からない場合はインターネットで「シャッター修理+地名」などで検索すると複数の業者が出てくるのでお好みの業者を選びましょう。
インターネットで見つかるシャッター修理業者の種類は下記でも紹介してるのでこちらも参考にしてください。
上記で修理業者を探すのもありですし、もちろん弊社にご連絡いただいても大丈夫です!
相場的には下記となっております。
- スプリングシャフトの調整で20,000円
- スプリングシャフトの交換で70,000円
もし、これ以上高い金額を請求された場合はなぜ高額になるか理由を聞き、ご納得いただけなければ別の業者にも相見積りを取りましょう。というより比較検討できるように最初の業者選びは相見積りがいいです。
また依頼前に見積りが無料であるかはしつこいくらい確認しましょう。
使用年数が10年未満でしたらスプリングシャフトの調整で良いと思いますが、10年以上のものはスプリング自体の劣化もありますのでスプリングシャフトの交換も検討にはいると思います。
古いものは調整しても割とすぐに重くなりやすいです。
電動シャッターに切り替えることも視野に
また、手動シャッターを修理するのであれば、いっそのこと手動ではなく電動シャッターに切り替えるという手段も有効でしょう。
電動ならば、毎日手作業で行っていた開閉作業がボタン一つで簡単かつ、スムーズに行うことができます。車の中や家の中にいながらシャッター開閉を行うことができます。
手動シャッターのメリットやデメリット、電動シャッターのメリットやデメリットも考慮しながら検討すると良いでしょう。
ただ、電動シャッターへの切り替えには、10万円から20万円ほどの金額が必要になりますが、その価値は十分あるはずです。電動化を検討するという方は下記記事も参考にしてみてください。
定期的なメンテナンスがシャッターの寿命を延ばします
- 手動シャッターが重くなってきた…
- 見積をお願いしたら高く修理代がついてしまった…
と、いうことにならないためにも、自分でメンテナスを行うことで、シャッターを長く使うことができます。そこで、自分でできるシャッターのメンテナンスについてご紹介します。
メンテナンス方法1.毎日大切に正しく使う
手動シャッターを開閉の際はどのように行っていますか?取扱説明書に従った正しい使用を心がけることが大切です。
シャッター開閉の際に、
- 強い勢いで開閉する
- 片手での無理な開閉
- 開閉の際の位置が斜めや左右のどちらか一方に偏って開閉している
としてしまうとシャッターの巻き込み部分が斜めになってしまいます。
その結果、バランスが悪くなったまま使用を続けているとシャッターが重くなります。シャッターを利用するときは、真ん中部分の取っ手を持って、ゆっくり並行に開閉を行いましょう。
メンテナンス方法2.定期的に清掃・スプレーの塗布をする
重たくなってからシャッターにシリコンスプレーを塗布するのでは一時的な対処法にすぎません。
定期的にシャッターの掃除をするだけで長期的な利用に繋がり、シャッターは重たくなりにくくなります。シャッター板、ガイドレールの溝、スプリング部分を掃除するようにしましょう。
上記でご紹介した手順に沿って清掃を行えば、毎日快適に使用できるはずです。
しかし、掃除後に毎回シリコンスプレーを吹きかけ、残った潤滑成分をふき取るのが面倒な場合、ガイドレールの部分だけのスプレー塗布だけでも効果があります。
メンテナンス方法3.年に1回から2回、シャッターを水洗いする
ガイドレールやスプリングのメンテナンス以外にも、水洗いが効果的です。
年に1回から2回程度、シャッターを水洗いすることでシャッターを重くなることを防ぎます。ほこりや砂ぼこりがシャッターの隙間に入り、シャッターが重たくなる原因として考えられるため、水洗いを行うことで重たくなるのを防ぐことができます。
水洗いには、柔らかい布や洗車ブラシを使うと汚れやほこりが取れて綺麗になり、シャッターの開閉が軽くなります。
シャッターが重いという症状を業者に改善してもらったらいくらかかるの?
現状とどこまで求めるかによって金額がかわってきます。ざっくりまとめると下記のような感じです。
スラットとガイドレールのグリスアップ・・・5,000円~10,000円
スプリングシャフトの巻きなおし・・・15,000円~20,000円
スプリングシャフトの交換・・・50,000円~100,000円
手動シャッターの電動化・・・100,000円~200,000円
手動シャッターの全交換・・・150,000円~200,000円
それぞれメリットデメリットがあるので状況に応じて対処を選びましょう。
シャッターが重いという症状でしたら「スプリングシャフトの巻きなおし」でほとんど解決できます。
なぜかというとシャッターの上げ下げの抵抗はスプリングシャフトの調整でいくらでも調整できるからです。
ただしスプリングシャフト自体が劣化してくると一時的に軽くはなるのですが短い期間でまた重くなってしまいます。
使用頻度に依るのですがシャッターの使用年数が10年未満ならスプリングシャフトの調整で改善し、10年以上のものはスプリングシャフトの交換以降の対策を検討するとよいでしょう。
シャッター工事の費用相場の詳細は下記にまとめましたのでこちらも参考にしてください。
まとめ
今回は、シャッターが重たくなった・固くなってしまった時の原因や対処法について見てきました。
その中で自分ができるものとして、
- シリコンスプレーを使った簡単なメンテナンス
- 自分でできる定期的なメンテナンス
の2つをご紹介しました。
これらのメンテナンスの項目は全て、シャッターが重くなる前に行っておくとスプリングシャフトだけではなく、シャッターの寿命を延ばす効果があります。
錆が抵抗になった状態でシャッターの開け締めを行うことはスプリングシャフトにおいては結構な負荷になるので、シャッターを錆びさせないことで重くなるスピードを緩めます。
ただどのように丁寧につかってもだんだんとスプリングが緩んでくることは避けられないので重くて我慢できなくなったら素直にシャッター修理業者を呼びましょう。
鹿島 創一
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